雑巾の思い出話し

長谷川 まなみ

2014年03月26日 05:15

もうすぐ新学期ですね!
我が家の子ども達も二年生と年長さんに無事に進学です。

学校への行き帰りや休み時間の過ごし方や、なんでも心配で私の方がドキドキしていた長男の一年生も あっと言う間に終わり、楽しそうな笑顔と共に二年生になる自分に期待しているような、そんな姿を見ると母としては感慨深いです。

そして、つい最近買ったような気でいたランドセルを長女にも用意する歳になったと思うと、一日一日を確実に成長していたんだなぁと、自分の子どもながら「大きくなるのは 早いな。」とこれまた感慨深いのです。

そんな彼らの為に私は只今雑巾を縫っています。

手縫いだったり、ミシンだったりですが、雑巾を縫っていると必ず思い出すのが父方の祖母の事です。
父の実家は温泉街の真ん中にあって、そのせいか温泉でよくもらう白くて薄いタオルがいっぱいあったんです。
それをお婆ちゃんがチクチク チクチク縫って雑巾にしてくれたのです。

私の小学校・中学校の9年間はずっとその雑巾でした。

毎日の掃除の度にその雑巾の規則正しく縫われた縫い目を見て、その縫い目が内から外にかけて渦巻きの様に細かくグルグルと縫われているのを目で追って。
それを縫っているお婆ちゃんの姿を想い、一枚の雑巾を縫い上げる手間を想い。
それを私の為に縫ってくれるお婆ちゃんの愛情を感じたのでした。

それこそ毎日雑巾掛けをしながら、あの渦巻きを目で追って、「こんなに丁寧に縫われた雑巾を使っているのは学校中で私だけだろう。私の雑巾が一番!!」と密かに自慢に思っていました。

そんなちょっと変な小学生でしたが、たかが雑巾でもそこまで愛情を感じる事もあるんですよね。
子どもが「愛されてる」って思うきっかけは、本当に以外で何気無い所にあったりしますね。



息子たちの雑巾をチクチクしながら、自分にも掛けられていた愛情を思い出し、また深く愛された気分になりました。



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